Venice - Monday 8th July 2013

Ayaka Nishi | July 22 2013 | 0 Comments

Origin Projectが終わっても、1人ヴェニスに残る私。
昨日まで30人で団体行動をしていたのに、急に1人になると、
なんだか寂しい・・・。
でも、ここはヴェニス!せっかくのヴェニスの時間を楽しもう!と思い、
1人の時間を思い切り楽しむ事にした。

残りの2日間だけは、ヴェニスのサン・マルコ広場近くのホテルを取ることにした。
オンラインで予約をして行ったはいいけど、着いたところが、どう考えても
イメージしていたホテルと違う・・・・。

ウォークアップ3Fでホテルとうより、ただの、アパート・・・。
レセプションに座ってるおばちゃんも、ちょっとすれた感じのオカマっぽい人だし・・・。
何かの間違いでは・・・と思い、ホテル予約オンラインサイトに連絡してみると
今回予約した名前はアマデウスというホテルと思ったら、アマデウスはホテルとB&Bがあって、
こちらは、B&Bの方ですね。なんて言われる。ガーン・・・。
1人行動になってすぐ、これか・・・と思い凹むが、
部屋を見てみると、案外広いし、場所も悪くないので、迷ったけれど
キャンセル料を払うのもばかばかしいので、結局そこに滞在することにした。


結果からいうと、そのB&B、実はとても良かった。
毎朝の朝食も、そこのすれた感じのオカマみたいなおばちゃんが作ってくれるのだけど、
ちゃんと、丁寧に、きれいに盛り付けたホテルみたいな朝食を出してくれたりして。
そして、なんと、最初の夜は滞在しているのは、私だけだったので、
夜はそのアパート全部を使えるという状況になった。
B&Bというのは、管理の人が24時間いない所もあるらしい。
なんだか、広いアパートで鍵だけ渡されても留守番でもするような感じになった。

知らない街でいきなり、広いアパートに1人で滞在するなんてなんだか、ちょっと不安だったけど
それも、良い経験となった。

ヴェニスの部屋も決まり、部屋にずっといても勿体無いので、
色々街を散策してみる事にした。

本当に、この街のつくりはユニークだ。アリの巣のように、細い路地が張り巡らされていて、
まるで迷路の様。橋を超えて、水路を何度も渡る。途中で行き止まりになったりもする。
あまりにも迷路のような町並みなので、歩いていると、沢山の道を迷っている人とすれ違う。
ここでは、迷うのが当たり前の様だ。
私も途中から、地図を見て歩くのはもうあきらめて、適当に
地図も見ず、行き当たりばったりに歩いて周ることに決めた。
特に何も急ぐことは、ないののだから。




行き当たりばったりに、ただ、目的も無く歩くというのは、
普段ニューヨークで忙しく暮らしていると、しない事で、とても新鮮な感覚だった。

街を歩いていると、はっとする様な美しい風景に何度も出会った。
こんな美しい風景が普通の生活の中にあるなんて・・・。
イタリアは、美的感覚が普通よりも高いのではないだろうかと思う。
ルネッサンスなどが背景にある、深いアートの歴史があるこの国では、
建物も、洋服も、インテリアも、文房具もいたる所に細やかな装飾が施されている。
街を歩いても、見たことがないようなものが売っている珍しいお店が沢山あって、
とにかく楽しかった。
私にとって、New Yorkはもう既に、生活の一部で、
ちょっと、刺激がなくなってきているので、たまにはこうして知らない街で、
新しい刺激を得ることは大事だと思った。


とても、気になったのは、街の中で、仮面を売っているお店がたくさんあった事。
マスク職人が、せっせとマスクに絵を書いているのを沢山見かけた。
ヴェニスでは毎年3月にマスクのカーニヴァルがあるらしい。
仮面舞踏会の発祥の地はヴェニスだという。
なんとイタリアのルネッサンスの頃から公的な行事として開催されてきたらしい。
私にとっての仮面舞踏会のマスクのイメージは、
実は、80年代のロンドンのテクノバンド、Art Of The Noiseの印象が強い。
今回、偶然にもロンドンのファッションWebサイト、Not Just A Labelにヴェネツィアに呼ばれた事、
私がもともと、自分でもマスクを作っていた事など、なんだか、ヴェネツィアやロンドンとマスクと
いろんな偶然が重なって、少し不思議な感じがした。
私は、昔から海の近くに住みたいと思っていたので、
「あれ、私の前世って、もしかしてヴェニスのマスク職人だったりして・・・」とふと思ったりした。


そう思ってしまうほど、イタリアの街は私にとってとてもしっくりくる街だった。
一気に、ヴェネツィアの町が大好きになってしまった。